FELICE

歯科技工業界のゲームチェンジャー
BRANDING /  PACKAGE DESIGN
歯科技工の未来を見据えて

フェリーチェは神奈川県にある歯科技工所です。歯科技工とは、歯科医師の指示のもと、義歯(入れ歯)などの制作を行なっており、高度な科学的知見と、技術力が求められる世界です。義歯の種類は、保険診療の範囲内で作られるよう安価に抑えられた義歯と、高度な技術を用いて作られる自費診療の義歯の2種類が存在します。自費診療の義歯は最先端の技術の粋が詰まった精緻なものであり、フェリーチェの生田社長ご自身も歯科技工士で、日本に数名しかいない歯科技工の博士号をもつ先生です。ネスはフェリーチェの義歯の高い付加価値を患者さんに伝え、ブランド価値を向上させるためのデザインを行いました。

完璧な噛み合わせを極める

良い義歯とは患者さんそれぞれに異なる口内の状況に合わせて、ぴったりと口にはまり、正しく自然な噛み合わせがあるもので、この噛み合わせへのこだわりがフェリーチェの独自性です。またフェリーチェとはイタリア語で「幸福」を意味することから、フェリーチェのイニシャル「f」を中心に上の歯と下の歯を表すドットを組み合わせ、無限を意味する∞(インフィニティ)のシンボルにしたブランドマークをデザインしました。パーフェクトな噛み合わせの義歯で、患者様に噛める喜びを提供し、クオリティオブライフを高める意思を表現しています。

義歯のブランドタッチポイント分析を元に、購入体験を最適化する

それまで歯科医院で渡される義歯は簡素な箱に入っており、高度な技術の結晶である自費診療の義歯の価値と乖離がありました。この箱をフェリーチェの技術力と、義歯のプロフェッショナルとしての知見をアピールするメディアとして最大限に利用することにしました。自費診療に見合う高級感のあるボックスに、義歯のお手入れに関する説明のリーフレットを封入。リーフレットは高齢者の多い義歯の患者さんのために、大きめの文字にして読みやすくする配慮をしています。水につけた状態で運ぶ必要のある義歯も、機能的で洗練されたパウチを選定し、ボックスにぴったりと合うように詰め合わせました。

入れ歯は技工所で選ぶ

義歯は必ず歯科医師を経由して患者さんに届けられるため、これまで患者さんの中に、歯科技工所の違いによって義歯に差があることの認識はほとんどありませんでした。しかし、このような形でフェリーチェという歯科技工所自体をブランド化することで、患者さんにとっては自費診療の価格に見合う高度な技術の義歯を作ったという選択に安心感を与え、歯科医院にとってもフェリーチェのブランド力を用いて、自分の医院の差別化を図ることも期待できます。最終的には入れ歯が必要な患者さんが「入れ歯はフェリーチェで作りたい」と感じさせるような行動の変化を起こすことを目指しています。

歯科技工の新たな活路

これまで歯科業界の中で一般的にあまり目に触れる機会のなかった歯科技工士という職能自体に対する世間の認識を変革するフェリーチェのブランディングの取り組みは、技工士の減少など様々な課題に直面する歯科技工業界がこれから進むべき道に、一つの示唆を与え注目を集めています。